小鳥の夢、承前

小鳥の夢、承前

 ここでいいだろうと兄が足を止めたのはその森の手前だった。水と緑の揃った地形が良いのだろう。最初に放してやろうとした禁園は父専用の美しい庭園だが、人向きの美しさよりももっと大切なことがあるのだった。
 鳥籠を渡されて扉をあけると、小鳥は今度は素直に手に乗ってきた。鳥籠の外に出して手を振り上げると一瞬驚いたように手前に着地し、それから身を囲うものがないのに気付いたのか羽を広げて飛び立っていった。

同人誌版の挿絵、小鳥を後宮の庭で二人で放してやるシーン。本編まで続く重要な一場面です。
 小鳥を逃がして功徳を積むための小鳥入り鳥籠なんかがタイの寺院だと売ってて昔から一度やってみたかったのでやらせてみた。反省はしてない。
イラスト: シサム 様 pixiv