序章・流転

序章・流転8

 ……母に皇子の話は出来なかった。ただ、彼は魔導の一件を掻い摘んで説明し、未来に渡って危険の目があることだけを […]


序章・流転7

 翌日寝不足のままで中等学舎へ行くと、例の殿下は既に来ていた。挨拶代わりに微笑んでみせると、そちらも頷く。他愛 […]


序章・流転6

 彼は不機嫌だった。今日から再び、刺激も何もない退屈きわまる日常が始まる。  学舎の中では「可憐で華奢で聡明な […]


序章・流転5

 どれくらい呆然としてしまったのか、彼には分からなかった。あるいは、そう長い間でなかったかも知れない。だが、自 […]


序章・流転4

 例えば、不意打ちの言葉が。例えば、何気ない日常が。  そんなありふれたものたちの無意識の悪意を感じる瞬間は、 […]


序章・流転3

 やがて2年が経過した。戸籍の上で彼はその初夏に10才になり、秋になった頃に真実その年齢に達した。  彼は天才 […]


序章・流転2

 それから3年が平穏に過ぎた。それまでの流転の生活からすれば、文字通り平穏であった。  男の来訪から逃れた母は […]


序章・流転1