創国記(試読)

群星の夜(7)/ 旧王国暦215年夏、ラストレア7

 ふと目を覚ますと、おろされた雨戸の隙間から強烈な太陽の光が射していた。寝台の上で倒れるように眠っていたのに気 […]


群星の夜(6)/ 旧王国暦215年夏、ラストレア6

 ケイは部屋に戻ると雨戸を閉めた。夏とはいえ、夜は意外に気温が低いものなのだ。そしてケイは振り返って机に置いた […]


群星の夜(5)/ 旧王国暦215年夏、ラストレア5

 ケイは肩を押さえた。少し打っただけで大したことはなく、痛みは既に消えている。  そこに触るのは肩に残ったエル […]


群星の夜(4)/ 旧王国暦215年夏、ラストレア4

 鏡に映る自分は何と酷い顔をしているのだろうとエルシアンは思った。蒼白、というのはこういう肌の色なのだろう。 […]


群星の夜(3)/ 旧王国暦215年夏、ラストレア-3

 威圧されるほどの人格というものがこの世に存在することを、ケイは初めて知った。ほんの何時かほど、しかも直接会話 […]


群星の夜(2)/ 旧王国暦215年夏、ラストレア-2

「ナリア」  エルシアンが呼ぶと白金の髪の少女はふわりと笑った。軽く波打つ髪に光が跳ねて、きらきら眩しい。   […]


群星の夜(1)/ 旧王国暦215年夏、ラストレア-1

 人の波がゆれている。揃いのチュニックとスカーフが僅かに風になびく。さざめきに似た密やかな吐息と言葉の波が風の […]


序文

夜静海濤三万里   月明飛錫下天風  この本の刊行の初年にあたる本年は、旧皇国が斃(たお)れて丁度三十年の節目 […]